私が塾教師を始めた頃からこの題材はあるように思う。
今年の大幅な教科書改定でもこの「A Mother’s Lullaby」はきちんと残った。
それだけ存在感のある読み物と言える。
広島に原爆が投下されたのは、今から76年前。
広島の街に根を張る大木が76年前の回想をする話。
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木の周りに負傷した人たちが集まって来る。
小さな女の子が幼い弟を抱いて子守唄を歌う。
母ちゃん、母ちゃんと泣き続ける弟に、
「母さんはここにいるよ。
大丈夫だよ。すぐに元気になれるよ」と
弟を抱きながら、子守唄を歌い続ける。
弟はやがて息をひきとり、
女の子も弟を抱いたまま、翌朝天に逝く・・・。
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今回の新しい教科書には、
2016年に広島を訪問した元アメリカ大統領バラク・オバマ氏が
記名帳に記した直筆文面が掲載されている。
We have known the agony of war. Let us now find the courage,together,
to spread peace, and pursue a world without nuclear weapons.
【我々は戦争の激しい痛みを経験してきました。今こそ一緒に
平和を広める勇気を出して、核兵器のない世界を追い求めましょう】
今までは修学旅行前にこの題材を読んで、
調べ学習をした上で実際にこの地を訪れることが慣例だった。
しかし今回のコロナ禍でそれも叶わなくなってしまった。
だからといって、できないことを嘆くのではなく、
できることを根幹に則ってシンプルに行う。
補完的な娯楽や寄り道、装飾など取っ払って、
この時期だからこそできる思い出作りの旅を考えるべきだと思う。
これは修学旅行に限らず、今まで慣例化してきた冠婚葬祭などにも
当てはまると思う。
今年も2021版のA Mother’s LullabyをB紙に書き綴った。
歴史ある題材を私なりに心を込めて子どもたちに伝えたい。
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