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~はらぺこあおむし~

「はらぺこあおむし」という絵本をご存じだろうか。
この仕掛け絵本を、
私は何回、子ども達や孫達に読み聞かせただろうか?
何十回?いや、何百回と読んだと思う。
絵本の仕掛け部分はボロボロとなり、
今は2冊目が居間の本立てに収まっている。

この絵本の作家、エリック・カールさんが先日亡くなった。
91歳だったそうだ。
62の言語に翻訳され、
発行部数は4800万部にも及ぶ。

ナチスドイツで少年期を過ごしているエリック・カール。
この絵本の鮮やかな色彩は、
暗い戦争やナチスの芸術政策への反動かと思っていた。
だが、改めて読み直してみると、
この絵本を手に取る子ども達への応援メッセージの彩(いろ)と重なってくる。
すべての子ども達が、
それぞれ美しい蝶になって羽ばたく事を思い描き、
成長を応援する思いを、鮮やかな彩に託した様にも私には思える。

あおむしは、子ども期。
目に見えて、どんどん成長する。

さなぎは、思春期。
何も食べず、何日も眠る。
さなぎの中の変化は外からは見えない。

蝶は、自立した大人。
そう読み解くと、絵本と言えども、
奥深さを感じずにはいられない。

あおむしは、さなぎになると、
これまでの動きを止める。
そのさなぎは、いつ羽化をして、蝶になるのか、分からない。
自分から殻を破って、
蝶になって出てくるまで、
「信じて、見守る」事となる。

さなぎ期を思春期とみるならば、
それを見守る大人達には、
「信じる力」や「待つ力」「見守る力」が必要だ。

三者懇談が終わった。
受験に向けて、中間・期末テストに向けての動機付けを行った。
思春期真っ只中の中学生と懇談を行う中で、
彼らの可能性を信じて、
自ら殻を破り、
蝶になる事を待つのも教師として、時には必要だと思った。

思春期とは、
自分を見つめ、自分を再生する時期。
価値観を見直す時期。
親から離れ、
仲間をつくり、
自分らしさを見つける時期。

中学生という、さなぎ期の子ども達を、
温かく見守りたいと、
そんな思いで、「はらぺこあおむし」を
もう一度読んだ。
鮮やかな色彩が、突き刺さる。

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