上野塾の卒業式は今年で6回目となります。
卒業式が生まれた経緯をお話しします。
平成24年の高校受験生であった、ひとりの女の子、明子(仮称)がきっかけでした。
明子は父子家庭の末娘。お父さんは仕事で朝が早く、帰りは夜10時を過ぎるお仕事をされていました。
入塾面接の時、お父さんは私にこんな言葉を言われました。
「体験を受けさせていただいてありがとうございました。私は仕事の関係で明子を送ってやることができません。
女の子の明子を自転車で通わせることは難しいですので、残念ですが入塾は辞退させていただけませんか」と。
私は体験期間に受けた全国模試の国語の答案をお父さんに見てもらいました。
ひとつひとつ丁寧に文字が書かれた答案でした。
私は「この子を私に見させていただきたいです。勉強が丁寧にできるお子さんです。
送迎のことは私の家内が請け負います。迎えも送りもご心配要りません」と。
その言葉には、打算的な考えなど全くなく、純粋に私の心の中から湧き出てきた言葉でした。
その明子は小学5年から中学3年までの丸5年上野塾に通ってくれました。
勿論、家内も夕方のお迎えと夜の送りを休まず請け負ってくれました。
明子は真面目にコツコツ努力を続けました。受験期になって志望校も岐阜北高校に設定し、
変わらない努力を積み重ねた明子でした。
当時の入試制度は、特色化選抜入試と一般選抜入試の二本立ての時代です。
クラスの半分が卒業式前に進路を決め、半分が卒業式後に一般選抜に挑むという、
15歳の子ども達には大変重苦しい3月でありました。
その特色化選抜で明子は不合格になってしまいました。
倍率の高い岐阜北高校であったことは事実ですが、明子が不合格になるとは夢にも思っていませんでした。
明子は当日の試験が今ひとつ出来なかったとは言っていましたが・・・。
中学の卒業式を終えた明子は、一般選抜入試に向けて自分で自転車に乗って
夕方5時から夜9時まで毎日塾で勉強していました。
帰りは自分で自転車に乗って、真っ暗な夜道をひとり帰って行ったのです。
私が「10時まで居れば送ってやれる。自分で帰るのはやめなさい」と言っても
「大丈夫です。帰れます」と言い残して走っていった姿が今でも私の目の奥に残っています。
おそらく、これ以上、塾に迷惑を掛けられない、塾長の奥さんに申し訳ないと子どもながらに思ったのでしょう。
片道3キロの真っ暗闇を中3の女の子が自転車を漕いでいる姿を想像すると、
「この子たちに節目をきっちりつけてやりたい。真心のこもった卒業式をやってあげたい」と思ったのです。
急遽、地元の公民館に掛け合って卒業式開催の申込をしました。スタッフのみんなも賛同してくれました。
節目を付けることで、これからの青年期を堂々と歩んでいって欲しいという願いからこの卒業式が生まれたのです。

塾なのに「卒業式」。学校の真似事と思われるかも知れません。
しかし、上野塾の卒業式は、こういった対面式で、皆に一言ずつ言葉を語ってもらいます。
それぞれの中学の制服を着て、自分の今年一年の振り返りとこれからの夢を話して欲しいと思っています。
そして一緒に頑張った仲間同士としての交流もこれからも続け、出会いと別れ、
そして新たな船出を積み重ねていって欲しいのです。

 

※実はこのあとの文面は、今回の卒業式では紹介できませんでした。
言葉に詰まって、読み上げられませんでした。
以下、私が伝えたかったことです。
この書面で、卒業生に贈ります。

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旅立つ子ども達に贈る言葉

本日は上野塾卒業式に参列してくれてありがとう。
卒塾式ではなく、卒業式にした訳を話します。
あなた達はひとつの業(ぎょう)、[業とは仕事、技、なりわい、学問を指します]にひとつの区切りをつけ、
新たな旅立ちの日を迎えました。
区切りを付けることは「節目」を付けること。これから更に伸びていくため、自分自身を強くするため、
幾多の困難に遭遇しても折れない心と行動力を備えるために一区切りの節目を付けることが必要だと感じたから
上野塾卒業式を開きました。
みんな!卒塾はしないでください。ずっと上野塾と関わりを持ってください。
大学受験の報告、就職の報告、結婚の報告、将来のあなた達の子どもを私達に見せに来て下さい。
そんな節目節目に上野塾を思い出してくれれば私達はこの上ない幸せを感じます。
今日という日は、決してあなた一人で迎えられた訳ではありません。
私が「尊敬する人は誰ですか」と問えば間違いなくあなた達は「お父さん、お母さん」だと答えるでしょう。
いや答えるべきですよ。親にとって子どもは宝者。親は自分の子どもに命を賭けられます。
自分の子どもの命が危ない時、躊躇せず自分の命を投げ出すのは、あなた達のお父さんでありお母さんなのです。
これは親になって初めて分かることです。あなた達もその年齢になったらきっとこの言葉の真意が分かると思います。
でもあなた達のことが可愛くて可愛くてたまらないから、大事に大事に育てるのか?腫れ物に触れるように接するか?・・・。
いや違います。それはあなた達の自我が育っていない幼少の頃は溺愛することもあります。
しかしこの十五歳の歳を迎えたあなた達をオブラートに包むように接する親はおりません。
現に上野塾に通わせていただけたことがあなた達の自立を願うお父さん、お母さんの思いなのです。
それに応えたく私たちはあなた達と接してきました。
教室にいる時の私たちは、本当に厳しい父親、母親、兄貴、お姉さんだったと思います。
でも今日の私たちはどこにでもいるようなオジサン、オバサン、兄ちゃん、姉ちゃんです。
何故だか分かりますか?それはあなた達が立派に業(ぎょう)を成し遂げ、
私たちの役目は果たしたから普通のオジサン、オバサン、兄ちゃん、姉ちゃんになったのです。
私はこんな言葉をふと目にしました。私の考えと相通じる感覚を持ったので伝えます。
『鏡は先に笑わない』・・・。
「自分が笑わなければ子どもは笑わない。

親が楽しんだり努力したりすれば子どももついてくる」と・・・。
私は塾の中でもみんなや仲間の教師達にこんな思いで接しています。
夢を持つことの大切さ、それに向かって進むことの尊さ、
結果が出ない時の自分のあり方、取るべき行動の本意を考えます。
でも私はよく失敗をします。一人で思い悩んだりすることも人一倍多い人間です。
しかしまた歩き始めることの勇気も覇気も持ち備えています。
今日はそんな私の気持ちを汲み取ってくれた上野塾集団があなた達に最後の言葉を贈ります。
あくまでも自然体で上野塾らしくこの卒業式を執り行います。
今日の上野塾の卒業式、心に刻んでください。

 

平成29年3月18日      上野塾 塾長 上野義行


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